人工内耳をつけた夫婦の自然なコミュニケーションのかたち

人工内耳をつけた夫婦の自然なコミュニケーションのかたち
今回の記事を書くのは、
聴覚障害(人工内耳)のまーりーです。
一人息子がいて、現在育児奮闘中です。
仕事も復帰して育児との両立ができるように頑張っています。
凸凹フレンズのメンバーが「凸凹フレンズ」に入って良かった」と思えるように陰から支えていきます。

まーりー

人工内耳をつけた夫婦のコミュニケーションのかたち

今回は、私たち夫婦がどのようにコミュニケーションをとっているのか、日々の生活を交えてお話したいと思います。

私は片耳、夫は両耳に人工内耳をつけています。だからこそ、コミュニケーションのスタイルも少し特徴があります。

基本は「口話中心」、時に「手話」でカバー

ふだんの会話は、基本的には口話を使っています。しかし、お互いに聞き取れない場面もあるため、そんな時は自然と手話も交えながらやり取りしています。

交際していた頃は、口話と手話の両方をよく使っていました。結婚してからは、だんだんと手話を使う頻度が減り、口話中心になってきました。

その理由は、おそらく結婚してから一緒に過ごす時間が長くなり、相手の声や話し方に慣れてきたからだと思います。家の中での会話が増えたことで、聞き取りやすくなったのです。

「聞き返すこと」に遠慮しない関係性

聞き取れなかったときでも、私たちはお互いに遠慮せず「もう一度言って」と素直に聞き返すことができます。そういった関係でいられることが、本当にありがたいと感じています。

私自身、聴こえる人に対しては「もう一度言って」とお願いするのに戸惑ってしまうことがよくあります。相手の表情を気にしてしまい、「嫌な顔をされるのでは」と不安になるのです。実家でさえ、親に遠慮してしまうこともありました。

でも、夫とはそんな心配をせずにいられます。お互いに聴こえにくいことを理解し合っているからこそ、安心して会話ができるのです。

手話を使う場面も大切に

手話は私たち夫婦にとって、やはり大切な言語のひとつです。主に以下のような場面で使っています。

  • 会話が聞き取れないとき

  • 人工内耳を外しているとき(夜寝る前やお風呂のあと)

  • 息子が寝ているとき

  • 周囲に聞かれたくない内容を話すとき

とくに息子が生まれてからは、手話を使う機会がまた増えてきました。状況に応じて自然に使い分けられるのは、夫婦としての強みかもしれません。

「気にしないで」と言われても、気にしてしまう

もし私が聴こえる人と結婚していたらどうだっただろうと考えることがあります。

たとえ相手に「気にしなくていいよ」と言われたとしても、私はずっと気にしてしまっていたかもしれません。気にしすぎて、結婚自体に疲れてしまった可能性すらあります。

だからこそ、今の夫と出会えたことに感謝の気持ちでいっぱいです。

ケンカもあるけれど、それも含めて「伝え合える関係」

もちろん、意見が合わず言い合いになることもあります。でも、それも含めて「コミュニケーション」だと思います。

これからも、日々のちょっとしたことでも丁寧に伝え合いながら、毎日の暮らしを大切にしていきたいと思います。

家庭内のコミュニケーションについて、また書きたいことがあれば綴っていきますね。