聞こえにくい私が工夫していること・始めたこと〜コロナ禍の影響も受けて〜
はじめに
前回は、コロナ禍において私が特に影響を受けたことについて紹介をしました。
その記事にもとづき、コロナ禍において私がどのように工夫をし始めたのかをお話していきます。
職場において工夫していること
マスクを口元が見えるまでずらしてほしいとお願い
マスクをつけたままの会話だと、相手の話している声が聞こえたとしても、内容まで明瞭と聞き取ることが難しいことが多いです。特に職場では、プリンターの音だったり他の人の話している声だったりと、様々な雑音があり、静かな環境ではないということもあるからです。
そのため、予めよく業務で関わっている人には、自分と話す時は、マスクを口元が見えるまで少しずらしてほしいとお願いをすることが増えました。相手の口元と声の両方で内容を私は理解しているからです。相手が話している時ももちろん私はマスクを常にし、お互いに少しでも安心して会話ができるように努めています。
重要事項以外は隣同士でもチャット有効活用
会社では業務時に利用できるチャットアプリがあり、健常者も聴覚障がい者も全員利用しています。
テレワーク時など、離れていても会話ができるので便利ですが、コロナ禍になってますますチャットを意識して使うようになりました。業務における重要な内容はいざ対面で確認をとっていますが、それ以外の内容は、感染防止のためにも、チャットを活用することにしています。業務の合間にチャットをすることができるため、声をかける側も、業務の中断をさせてしまうと負担を感じることが少なくなります。
お互いに気持ちよく会話ができ、チャットであれば後から内容を何度も見返すことができるので、メリットが多いとより感じています。
曖昧なことはそのままにせず再確認
恥ずかしながら以前ではよく、仕事で曖昧なことがあっても、直ちに確認をすることが少ない状態でした。今は曖昧だけどまた後で確認をすれば良い、という軽い考えをもっていたと思います。
しかし、コロナ禍になり、一週間毎日出社することがなくなり、いつでもすぐに相手の顔を見て確認をする、ということが厳しい状態となりました。
前回の記事にあったように、健常者はテレワークでも電話ですぐに相手に確認をとることができますが、私はできません。そのため出社している日は、曖昧なことを残したまま帰らないように、もう一度確認を行う・・など意識をするようになりました。
時間は限られている、と意識をするようになったことで、すぐに確認を行う、という大切さを感じました。
日常生活において工夫していること
予め聞こえないことを説明し伝えておきたい症状をまとめて紙に書いて先生に渡す
職場ではまだ、マスクを少しずらしてほしいとお願いがしやすい状況ではありますが、病院ではなかなかそうもいきません。そのため、コミュニケーションをできるだけ減らすために、予め自分が相手に伝えたい症状などを紙にまとめ、当日医者に渡すようになりました。
紙がないと口で説明することになり、会話のキャッチボールをする機会が多くなります。紙で予め渡すことで自分の話したい内容がすぐに全部相手に伝わります。そのため、あとは医者からの説明を懸命に聞くなり、聞きづらいときは紙に書いてもらったり、としています。
事前に伝えたい自分の症状を整理しながら紙にまとめることができるので、安心もできます。
予めしてほしいことをスマホのメモで見せる
美容室や役所などに行った場合も、相手に何をしてほしいか、必ずコミュニケーションをとる必要があります。しかし、コロナ禍のため病院以外でもスタッフ全員マスクをしている状態です。
病院の時と同じく、予めこうしてほしい、とスマホのメモに内容をまとめて、聞こえにくいことの説明と同時に、相手にスマホを見せるようになりました。
特に美容室で髪を切ってもらう前には、私の装用している人工内耳をとる必要があります。全く聞こえない状態となってしまうため事前にもう全て伝えたいことはメモで見せる、という方法にすることで、髪を切ってもらう間は突然話しかけられることがなく安心することができます。
まとめ
私がコロナ禍になったことで特に工夫をし始めたことについて紹介をしてきました。
自分がどうすれば安心して相手のお話を理解でき、コミュニケーションをとれるようになるか、と意識して考えるようになったことが、大きな変化となりました。
これらは、コロナがおさまったとしても続けることができるので、継続していきたいと思っています。
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