広末涼子さんが双極性障害と診断されて、私が思ったこと

広末涼子さんが双極性障害と診断されて、私が思ったこと
今回の記事を書くのは、
発達障害(ASD・ADHD・双極性障害)のみったんです。
凸凹フレンズの代表をしています。
趣味は歌、ギター、知識を増やすこと、たくさん笑うことです。

みったん

広末涼子さんが双極性障害と診断されたと聞いて、私が思ったこと

こんにちは、みったんです。
今日は、最近話題になった広末涼子さんの双極性障害の公表について、
同じ病気を持つ当事者として感じたことを、私なりの言葉で綴ってみたいと思います。


「親近感」を抱いたというのが、最初の気持ち

広末涼子さんが双極性感情障害(双極性障害)と診断されたというニュースを見たとき、
私は驚きと同時に、親近感のようなものを感じました。

大女優で、子育ても仕事も両立しているような人が、
自分と同じ病気だったなんて――
なんだか不思議で、「私だけじゃないんだな」と思えたんです。


報道と病気を結びつけることについて、私はこう思う

今回の報道では、不倫や暴行騒動なども大きく取り上げられていました。
「それは病気のせいだったのか」と感じた人も多かったかもしれません。

でも、私はそれを苦しいとは感じませんでした。

なぜなら、私自身も不倫をしたことがあるし、警察で暴れたこともあるからです。
当時の私は、躁状態で感情が制御できず、
なぜそんな行動を取ったのか、自分でも説明がつかないことばかりでした。

「なぜこんなことをしてしまったのか」と考える余裕すらなく、
すべてが曖昧で、ぼんやりしていて、
あとになっても“漠然とした重たい思い”だけが心に残るような感覚でした。

そして、さらに言えば、
私は2年間ほど記憶を失っていた時期もあります。

たとえば、おばあちゃんにプレゼントしたというクマのぬいぐるみ。
「今でも大切にしてるよ」と言われたとき、
私はまったくその記憶がありませんでした。

Yくんと大学時代に旅行に行ったという出来事もデートした思い出も、
私の記憶の中からはすっぽりと抜け落ちていたのです。

人から教えられて初めて「そんなことがあったんだ」と知る。
その事実に、驚きと同時に、どこか悲しさのようなものも感じました。


双極性障害は「やばい病気」じゃない。でも放っておくと危険な病気

よく「双極性障害ってやばい病気なんでしょ」と言われることがあります。
私はそれを聞くと、少し違和感を感じます。

「やばい病気」ではなくて、放っておくと“やばくなる病気”なんです。

つまり、治療せず、周囲も気づかず、本人も気づかずに放置していると、命に関わるような行動につながってしまう。
でも、ちゃんと受け入れて、向き合って、治療を続ければ、
落ち着いた日常を送ることは十分にできます。


広末さんのような人が公表してくれたことの意味

私は、広末涼子さんのような有名な方が公表してくれたことで、
双極性障害という言葉に注目が集まることは、むしろよかったと思っています。

彼女が仕事も子育てもしていたこと。
病気と向き合いながら、それでも頑張っていたこと。
私は素直に「すごいな」と思いました。

ただ、病気だからといって、何をしても許されるわけではありません。
それは、私自身も深く感じています。

でも、だからこそ、周りの人が気づいて、支えて、治療を進められるようにしてあげてほしい。
双極性障害は、一人きりで抱えるべきものではありません。


最後に伝えたいこと

双極性障害は、目に見えない病気です。
それでも確かにあって、人生に大きく影響を与えるものでもあります。

私はこの病気と付き合いながら、今は安定した生活を送れています。
でもそれは、治療と向き合ってきたからこそ、今があるということ。
支えてくれる人や、病院の存在があったからこそです。

どうか、**「双極性障害=危ない人」ではなく、「治療が必要な人」**として理解される社会になっていってほしい。

そして、もし同じ病気を持つ誰かが、
「自分も落ち着けるようになれるかもしれない」と感じてくれたなら、
それが何よりうれしいです。

読んでくださって、ありがとうございました。